ー コラム
情シスをつくらないと、
どうなりますか
「今のところ、特に困っていない」
そう感じている経営者の方は多いと思います。その感覚は間違っていません。
情シスがなくても、日々の業務は回ります。
困りはじめるのは、もう少し先のことです。
1.すぐには、困りません
ITの仕事が複数の部門に分散していても、毎日の業務は止まりません。
総務が契約を結び、経理が支払いをして、現場が自分たちで設定する。
それぞれが、目の前の仕事をきちんとこなしているからです。
だから、問題として認識されない期間がしばらく続きます。
2.困るのは、変化が起きたとき
状況が変わるのは、次のような場面です。
【担当していた社員が辞めるとき】
その人が何をしていたのか、詳細が分かりません。
誰が引き受けるかで話がまとまらないことがあります。
専門の部署がないため、どの部門の仕事とも言い切れないからです。
そして、なぜその設定にしたのか、なぜその会社と契約したのか、
背景や方針が残らないまま次に渡ります。
結果として、その場その場で判断するやり方が少しずつ定着していきます。
【取引先から、セキュリティの確認を求められたとき】
近年、取引開始の条件として
セキュリティ体制の確認を求められる機会が増えています。
このとき、答えられる人がいません。
調べる人も決まっていません。
確認から回答までの流れも、ありません。
急いで対応することになり、
ここでも、その場しのぎの運用が積み重なります。
【監査や認証取得が必要になったとき】
上場の準備、ISMSやPマークの取得、取引先からの要請。
きっかけはさまざまです。
このとき必要になるのは、記録です。何をどう決めて、どう運用してきたか。
記録が残っていなければ、作り直しになります。
その作業は、日常業務を抱えた担当者にそのままのしかかります。
負荷が集中した担当者の意欲は下がり、仕事の生産性も落ちていきます。
3.共通しているのは
3つの場面には、共通点があります。
・いずれも、急にやってきます
こちらの準備が整うのを待ってくれません
・平時に整えるより、時間も費用もかかります
探すところから始めることになるためです
・影響は、ITの外にも広がります
部門間の連携、仕事への意欲、会社への信頼
4.行き着く先は、ITの判断を手放すこと
こうした状態が続くと、社内にITを判断できる人が育ちません。
すると、外部から提案されたものをそのまま受け入れるしかなくなります。
これは、ITベンダーの提案が悪いという話ではありません。
比較する材料を自社が持っていないため、妥当かどうかを判断できない。
そこが問題です。
ITをどう使うかは、本来、経営の判断です。
その判断を続けられる状態を保つこと。
それが、体制を整えるということだと考えています。
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